子供の未来をサポート!STEAM教育の基本と5つの柱とは?

STEAM教育

皆さんは「STEAM教育」という言葉を聞いたことがありますか?最近では教育現場やメディアでも注目されているこの言葉ですが、具体的にどのようなものかご存じない方も多いかもしれません。今回は、中学生以下の子供を持つ親御さんへ、STEAM教育の基本についてわかりやすく紹介します。親子で一緒に未来の学びを理解し、楽しむきっかけになれば嬉しいです。

【AD】この記事には広告が含まれます。

PR

STEAM教育とは?簡単に説明します

そもそも「STEAM」ってなに?

STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を取った教育理念のことです。この5つの柱からなる教育モデルは、21世紀における多様な問題解決能力と創造性を育むために設計されました。
従来のSTEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)教育にArtsを加えることで、論理的思考や技術力だけでなく、創造力や表現力も重視する総合的な教育を目指しています。

論理的思考力とは?力を伸ばす年齢別アプローチガイド
昨今話題のSTEAM教育で注目の「論理的思考力」とは? 基本的なことから、何故重要なのかを記事にしてみました。加えて、幼少期から中学生までの子供たちが能力を伸ばす具体的なアプローチ方法も掲載。

STEAM教育の目的は?


STEAM教育の目的は、次世代のリーダーに必要なスキルをバランスよく育成し、複雑な問題に対する多面的なアプローチを可能にすることです。特に、科学技術の進歩が急速に進む現代において、これらの分野の知識とスキルは非常に重要です。また、芸術を取り入れることで、論理的思考だけでなく直感的な理解や感性も磨くことができるとされています。

5つの柱の役割とは?

では、STEAM教育の根幹を為す5つの柱が、どのような役割をするのかみていきましょう。

Science(科学)

科学は、子供たちに自然界の法則や現象を理解する力を与えます。科学的な探求心や実験を通じて、子供たちは観察力や分析力を身につけます。また、科学の知識は環境問題や医療など、社会の様々な分野で応用可能です。例えば、子供が植物の成長過程を観察することで、生物学の基本を学ぶと同時に、環境保護の重要性についても理解を深めることができます。

Technology(技術)

技術の分野では、プログラミングやデジタルツールの使用を通じて、子供たちが現代の情報社会で必要不可欠なスキルを習得します。テクノロジー教育は、子供たちに創造力を発揮させる場を提供し、問題解決能力や論理的思考を強化します。例えば、ロボットを作成するプロジェクトでは、子供たちはプログラムを組み立て、ロボットを動かす方法を学びながら、技術の実践的な応用を体験します。

Engineering(工学)

工学は、設計や構築のプロセスを通じて、子供たちに実際の問題解決能力を身につけさせます。工学教育では、プロジェクトベースの学習を通じて、子供たちがチームで協力し、創造的な解決策を見つける力を養います。例えば、橋を作る課題では、材料の選択や構造の安定性を考慮しながら、実際に橋を設計・構築する経験を通じて、工学の基本を学びます。

Arts(芸術)

芸術は、子供たちの創造力や感性を育む重要な分野です。美術や音楽、演劇などを通じて、自己表現の方法を学び、感受性を豊かにします。芸術教育は、子供たちの情緒や社会性の発達にも寄与し、異なる視点から物事を見る力を養います。例えば、絵を描く活動では、色彩や形のバランスを考えることで、視覚的な表現力とともに創造的な思考が促されます。

Mathematics(数学)

数学は、論理的思考や問題解決能力の基盤を形成します。数理的な概念や計算能力は、日常生活や他の学問分野で広く応用されます。数学教育は、子供たちにデータ分析やモデル化のスキルを教え、複雑な問題を整理し、解決する能力を養います。例えば、グラフやチャートを使ってデータを視覚化することで、数理的な考え方が強化されます。

今の教育となにが違うの?

現在の教育との違い

これまでの教育モデルでは、各科目が独立して教えられることが一般的でした。数学の授業は数学だけ、科学の授業は科学だけ、といった具合です。しかし、STEAM教育では、これらの分野を統合し、相互に関連づけて学ぶことを重視します。例えば、科学の授業で学んだ知識を技術のプロジェクトで応用し、工学の課題で設計に活かすといった形で、実践的に学びます。

PBL*の導入

STEAM教育はPBLを取り入れることで、子供たちが実際の問題を解決する経験を積むことを促進します。これにより、学んだ知識が実社会でどのように応用されるかを理解することができます。例えば、環境保護のプロジェクトでは、科学の知識を使って環境問題を分析し、技術や工学のスキルを使って解決策を提案します。芸術の視点からは、デザインやプレゼンテーションを工夫し、数学の知識を使ってデータを分析し、結果を評価します。

*PBLとは

「PBL(Project Based Learning)」は、「問題解決型学習」「課題解決型学習」と呼ばれる学習方法で、先生が教科書に沿って授業を行う従来型の学習法「SBL(Subject-based Learning:科目進行型学習)」と違い、生徒たちが実際の課題や問題を自ら解決する能力を養う学習手法。

グループ学習

STEAM教育は、チームワークやコミュニケーションスキルの向上にも重点を置いています。グループでのプロジェクト作業を通じて、子供たちは他者との協力や意見交換を経験し、リーダーシップや協調性を育むことができます。これにより、社会で必要とされる人間関係のスキルも自然と身につけることができます。

まとめ

STEAM教育は、科学技術の知識と創造力を融合させ、実践的な問題解決能力を育む総合的な教育モデルです。これにより、子供たちは将来の多様な課題に対して柔軟かつ創造的に対応できる力を身につけることができます。従来の教育との違いは、科目間の統合、プロジェクトベースの学習、そしてチームワークの重視といった点にあり、これらが未来を拓くための重要な柱となります。

PR